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公開日:2023/7/26
株式会社リブドゥコーポレーション
前回の記事では、訪問看護師の方へのアンケート結果から「おむつに関するお困り事」と解決のヒントを、お伝えしました。
今回は、事例を通して「おむつのお困り事」を解決するためのポイントを3つお伝えします。
▼前回の記事はコチラ
「訪問看護師に知ってほしい アンケートから見えた「おむつの困り事」と解決のヒントとは?」
居宅を訪問すると、おむつの困り事について様々な相談を受けるのですが、どのようにアドバイスをすれば良いのか、迷いがあります。解決するためのポイントはありますか?
そうですよね。おむつに関する相談を受ける機会が多いことが、前回のアンケートからも伺えました。おむつの困り事が発生した時に、まずどこを見直すか、事例を通してポイントを整理しましょう。
【事例】
Aさん:77歳・女性・要介護4
身体状況:痩せている(BMI16~17)。利尿剤服用しており尿量が多い。尿意はあるが、1人でトイレに行けないため昼夜ともにベッド上で排泄、トイレの上げ下ろしに介助が必要。
ご自分で運動をしようとして、ベッド上で足を動かす習慣あり
生活背景:息子家族と同居
使用している紙おむつ:紙パンツLサイズに、モレないように小さいパッドを重ねて使用している。
<ご家族からの相談内容>
尿量が多く、昼夜ともに衣類・寝具までのモレあり。モレが何度もあることで、本人の気力が低下し、終日ベッド上で過ごすことが増えている。ストレスを感じている様子で心配。
モレが増えるとご本人の気分も落ち込みがちになりますよね。汚染した衣類や、シーツ等を交換するご家族の負担も増えますね。
モレが発生して負担が増えるのはご本人だけではないですよね。
Aさんの場合のポイントはどこですか?
ポイントの1つ目は「アウター(外側のおむつ)のサイズが合っているか」です。Aさんの場合、痩せた体型で、足の付け根の周径もかなり細いため、Lサイズの紙パンツが大きく、ソケイ部にすき間ができていました。
なるほど!確かにすき間ができていたらモレやすくなりますね。アウターは窮屈に感じないように、少し大きめのサイズが良いのかと思っていました。
アウターはぴったりなサイズを選ぶのが基本です。サイズが大きいとAさんのようにすき間ができ、モレてしまうだけでなく、ズレによるスキントラブルや、すき間を埋めるためにパッドを重ねて使う重ね使いの原因になります。
おむつのお困り事で一番多かった「ムレ・皮膚トラブル」につながってしまいます。
まずはぴったりのサイズのアウターを選ぶことが、困り事解決の第一歩ですね!そのほかにポイントはありますか?
ポイントの2つ目は、パッドの選定です。Aさんは利尿剤を服用しており、尿量が多いことから、小さなパッドを何枚か重ねて使用していました。重ね使いは、パッド本来の吸収量を活かせず、かえってズレやすき間からモレが生じます。そこで、排尿量とお肌の状態に合わせた大型パッドを1枚で使用することをお勧めしました。
おむつの中は湿度が高いですし、重ねて使用するとスキントラブルにつながりますね。なにより、ご本人も不快ですよね。お肌の状態も考慮して、排尿量に合わせたパッドを重ねず使用することが大切ですね。
ポイントの3つ目は「おむつの立体ギャザーを活用して、正しく当てる」ことです。立体ギャザーがモレをブロックします
今はほとんどのおむつに立体ギャザーがついていますね。
最後にアウターの種類の見直しも行いました。Aさんはご本人がベッド上で運動をしようと、ご自分で足を動かすために、重ねて使用していたパッドがずれていました。パッドは大型パッドを1枚で使用することにしましたが、紙パンツからはみ出しやすいので、大型パッドがすっぽり収まり、動いてもパッドがずれにくい一分丈の紙パンツをお勧めしました。
「紙パンツLサイズ+小さなパッド数枚」から「一分丈の紙パンツMサイズ+排尿量に合う大型パッドの1枚使い」に変更されたのですね!Aさんに変化はありましたか?
Aさん:
モレが減って、気持ちが軽くなった!運動も頑張っています。
ご家族:
本人の意欲が回復して、リハビリや自主トレーニングにも前向きになりました!
おむつを見直した後に、嬉しいお声が届きました。
ご利用者のお身体や環境に合わせて、おむつを選択することがご本人の意欲やADLの向上につながったのですね。
おむつについて相談された場合は、今回お伝えした3つのポイントを思い出して活用してみてくださいね。
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