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2017年7月公開
切手俊弘
彦根市立病院 在宅診療科
主任部長(2017年7月現在)
局所陰圧閉鎖療法とは、創傷を密封し、創傷に対して陰圧を加えることによって、創の保護、創収縮、肉芽形成の促進、滲出液と感染性老廃物の除去を図り、創傷治癒を促進させる物理療法です。英語では“Negative Pressure Wound Therapy”と主に表記され、頭文字をとって日本でも“NPWT”と略されています(本文では以下、局所陰圧閉鎖療法をNPWTと表記します)。
NPWTは1942年、JH.Johnsonが創傷洗浄治癒装置を米国で特許取得したのが始まりで、その原理は古くから考えられていました。本格的な装置として“Vacuum-assisted closure (V.A.C.)A.T.S Therapy system”として販売されたのは1995年で、比較的最近のことです。そして、日本では2010年より保険診療で使用することが可能となりました。
この特集では、NPWTの概要を解説していくつかの実践例を紹介した上で、今後の展望についても触れます。
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