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2026年5月公開
介護現場で「できること」「できないこと」とは
秋山 恵美子
看護師/介護福祉士/介護支援専門員/保育士/修士(スポーツ科学)
医療法人 喜恵会 病児保育室長/大学非常勤講師
2025年版ガイドラインでは、介護職員が実施できる行為について、医学的判断の必要性や身体侵襲の有無、安全確保の観点から体系的に整理されています。
本章では、「医行為」と「医行為ではない行為」の全体的な原則を示したうえで、ガイドラインの内容をふまえ、介護職員が原則できる行為、条件つきでできる行為、できない行為(医行為)について解説します。
(1)医行為とは
医行為とは、医師・歯科医師が本来担うべき、医学的判断や専門的技術を要する行為を指します。身体への侵襲や重大な健康被害につながる可能性があることから、介護職員が実施することは認められていません。
医行為に該当する行為の典型例は次のとおりです。
これらは、医師が行うべき医療行為であり、介護職員の業務としては許容されていません。
(2)医行為ではない行為とは
医行為ではない行為とは、医学的判断を必要としない日常的な療養支援の一部であり、利用者の生活の質を維持するために介護職員が実施できる行為を指します。
その特徴は次のとおりです。
2025年版ガイドラインでは、介護職員の役割が拡大する現場に対応しつつ、安全性と専門性を確保するため、医行為ではない行為が整理されました。条件つきで行える行為も含め、これらを体系的に理解することで、介護職員がより安全に、かつ自信をもって業務を遂行できる環境づくりが可能になります。ここでは、原則できる行為と条件つきでできる行為の主な例を示します。
(1)原則できる行為(=医行為ではない行為)
原則できる行為とは、介護の専門性を活かし日常的に行うケアに該当します。利用者の安全を確保したうえで、通常の介護業務の一環としてマニュアルに沿って対応できます。主な例を以下に示します。
| 主な行為 | 具体例 |
|---|---|
| 清潔保持・軽微な日常ケア |
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| 医療機器を「使わない・操作しない」観察行為 |
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| 本人主体のセルフケア補助 |
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| 感染症予防・褥瘡予防の「日常介護」 |
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(2)条件つきでできる行為
医行為には該当しませんが、通知やガイドラインで実施条件や留意事項が示されている行為です。実施にあたっては、利用者の状態や環境に応じて専門職(医療職)による判断や評価などが求められる場合もあります。本記事では、そのような趣旨から便宜的に「条件つきでできる行為(条件つきでOK)」として整理しています。主な行為を以下に示します。
| 主な行為 | 具体例 | 条件 |
|---|---|---|
| 経管栄養・医療機器に付随する軽微な対応 |
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| 感染症・創傷にかかわる観察・日常ケア範囲 |
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| 投薬関連の介助(服薬支援の範囲内) |
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| バイタルサイン測定の一部 |
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| 排泄ケアの一部 |
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(3)介護職員が実施できない行為(=医行為に該当する行為)
医学的判断や侵襲性、高いリスクを伴い、医療職のみが実施できる行為です。以下に、2025年版ガイドラインに記載されている介護職が実施してはならない行為をまとめました。
| 分類 | 主な行為 |
|---|---|
| 血圧等測定関係 |
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| 血糖測定関係 |
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| 在宅介護等の介護現場におけるインスリンの投与の準備・片づけ関係 |
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| 経管栄養関係 |
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| 喀痰吸引関係 |
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| 在宅酸素療法関係 |
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| 膀胱留置カテーテル関係 |
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| 排泄関係 |
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| その他関係 |
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| 服薬介助関係 |
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文献1)より作成
「これって介護スタッフがやっていいの?」実践Q&A
©DEARCARE Co., Ltd.

