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2016年9月公開
(1)患者さんがストーマとともにどう生活していくかという“看護の視点”を大切に
片岡 ひとみ
山形大学医学部看護学科
教授(2016年9月現在)
ストーマサイトマーキングは、術後の合併症を可能な限り防ぎ、ストーマをもった方がその後の生活において管理しやすい位置を選択することが基本になります。その前提になるのは「クリーブランドクリニックの原則」(表1)に準拠することです。
表1 クリーブランドクリニックの原則
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この5原則の中で何を優先するかというと、私の場合は、まず「⑤本人が見ることができ、セルフケアしやすい位置」かどうかを見ます。これがクリアできるかどうかを見て、次に例えば合併症のことを考えたとき「②腹直筋を貫いたほうがいい」ことになります。その後、「④皮膚のしわ、くぼみ、瘢痕、上前腸骨棘の近くを避けた位置」となります。
この原則の中でも「①臍より低い位置」は、肥満の人では難しくなりますし、「③腹部脂肪層の頂点」というのは表現自体があいまいです。「頂点」といっても、臥床しているときの頂点と起き上がったときの頂点は違いますので、意味合いは「創部が安定する」ということだと思います。
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