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2016年9月公開
(2)治療の視点と看護の視点の双方からみた“一歩踏み込んだ”ストーマサイトマーキング
安藤 嘉子
大阪赤十字病院看護部
皮膚・排泄ケア認定看護師(2016年9月現在)
ストーマサイトマーキングにおいては、まず合併症が少ないという判断が最優先になると思います。特に晩期合併症などで、身体の機能が変化したときに対応できる場所となると、多くの場合医学的な判断に基づく部分が重要です。それに加えて、造設患者の生活のしやすさという立場から看護師が提案することが必要です。つまり、治療の視点と看護の視点の双方から見て、“一歩踏み込んだ”マーキングが大事であると思っています。
特に、当院のように救急指定病院で地域がん診療連携拠点病院のような病院では、標準的とはいえないストーマが多いのです。そのため、ストーマにもさまざまなバリエーションがあり、教科書的な「クリーブランドクリニックの原則」にのっとったストーマサイトマーキングができない状況も多くあります。そこで、いくつかの症例を示しながら、ストーマサイトマーキングの実際をお話します。
まず、標準的なストーマサイトマーキングの実際から紹介しましょう。
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