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【この記事に関するより新しい特集があります(2020年11月公開)】
外来までつながった!排尿自立を促すアプローチ
令和2年度診療報酬改定「排尿自立支援加算」「外来排尿自立指導料」の概要
2016年11月公開
(6)「排尿自立指導料」新設の意味は?
このように、さまざまな病院で「排尿自立」へのアプローチが始まっています。これは、患者が自力で排尿管理ができるように、医師・看護師・理学療法士または作業療法士がチームを組んで支援することです。排尿が自立し、ベッドからの離床が促され、日常生活が自立すれば、患者の生活は拡大されQOLも向上します。特に高齢者の自立が促されることは、高齢者医療のめざすべき方向でもあるでしょう。
実際には、尿道カテーテル留置に限らず、おむつを漫然とあてられて生活の幅を狭めている高齢者は多くいます。尿道カテーテル抜去だけでなく、すべての排尿自立が困難な患者に、排尿自立へのアプローチが広がっていくことが期待されます。
生活の視点で患者を見ること、そして患者の持っている力を引き出すことは、まさに「看護」そのものといえるでしょう。排尿自立へのさまざまな働きかけ、つまり、排尿機能のアセスメントや、包括的排尿ケアは、まさに看護の専門性そのものといえ、それが診療報酬上の評価を得たことの意味は大きいと言えます。多くの病院でこうした動きがますます広がっていくことが望まれます。
今回の「排尿自立指導料」は、日本創傷・オストミー・失禁管理学会と日本老年泌尿器科学会が申請を続けていた「下部尿路機能療法」が保険収載として認められたものです。日本創傷・オストミー・失禁管理学会では、この動きに呼応してすぐに『平成28年度診療報酬改定「排尿自立指導料」に関する手引き』を発刊して、その取得・実践へのサポートを行っています。排尿自立指導への取り組みを進める際には、ぜひこの手引きを参考にされることをお勧めします。
『「排尿自立指導料」に関する手引き 新版』
A4判、40ページ、オールカラー、定価840円
発行:照林社
日本創傷・オストミー・失禁管理学会会員は学会のホームページから
無料ダウンロードが可能
http://www.jwocm.org/medical/fee/
書籍版もご購入いただけます
(Amazonへ)
~特集~ 新たに保険収載された“排尿自立指導料”申請・実践のための取り組みをどう進めるか
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