※パスワードの変更もこちらから
2020年2月公開
水野英彰
医療法人社団悦伝会 目白第二病院
副院長(2020年2月現在)
超高齢社会の急速な進展に伴って、慢性疾患や加齢などにより、安定した摂食行動を自立して行える患者が少なくなり、看護師を中心とした食支援(meal support care:MSC)を必要とする高齢者が増えています。そのため、多くの医療施設等で、その対策が急務とされていますが、実際の現場では、マンパワーや療養環境の整備不足から、適切な食支援が困難な場合も見受けられます。
食支援には、①経口食支援(Oral Meal Support Care)と、②経腸食支援(Enteral Meal Support Care)があり、それぞれ栄養状態や病態の改善だけでなく、口腔ケア、スキンケア、排泄ケア、メンタルケアなどとも密接に関連し、生活支援において重要な意味をもつと考えられます。
私は、食支援のアウトカムには、以下の2つがあると考えています。
1つめは、食支援を必要としない状況までサポートすること。
2つめは、自立不可能な障害を有する場合には穏やかな状況を1日でも長くサポートすることです。
多くの医療従事者のなかで、食支援をリードするのは看護師であり、患者のアウトカム向上のためには十分な知識が必要とされます。そこで、この特集では、2つの食支援についてできる限り、わかりやすく解説したいと思います。
©DEARCARE Co., Ltd.