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2022年9月公開
松尾 浩一郎
東京医科歯科大学大学院
地域・福祉口腔機能管理学分野
教授
(2022年9月現在)
口腔ケアの必要性を十分に認識しているものの、忙しい現場でなかなか取り組めないと感じている看護師や介護職の方は多いかもしれません。その理由に1つに、口腔内のアセスメントの難しさがあるのではないでしょうか。
みなさんは「OHAT」(オーハット)をご存知ですか。OHATは、オーストラリアの歯科医師Dr. Chalmersらが要介護高齢者の口腔問題をスクリーニングするために作成した口腔アセスメントシートです。OHATには口唇、舌、歯肉・粘膜、唾液、残存歯、義歯、口腔清掃、歯痛の8つの評価項目があり、アセスメントシートにそって、当てはまる問題をスコア化していきます。評価項目が明確で、数値で評価できるため、誰でもが簡便、かつ適切に口腔内のアセスメントを実施することができます。また、OHATは評価したら終わりではなく、スコアにもとづき口腔ケアプロトコルの作成につなげることも可能です。
今回は、このOHATの日本語版(OHAT-J)を作成された東京医科歯科大学の松尾先生にOHATの特徴や評価項目ごとのアセスメント方法、またこれまでの実践にもとづきOHATを活用することで得られた効果などについてご解説いただきます。
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