Part6APD(自動腹膜透析)の実際の進め方

公益財団法人丹後中央病院看護部
慢性疾患看護専門看護師
本井 裕二

一部会員限定
ページあり!

2023年7月公開

1.APD(自動腹膜透析)とは

APDは、automated peritoneal dialysisの略語で、「自動腹膜透析」と呼ばれます。APDの基本的システムは、腹膜透析カテーテル、アダプター、接続チューブに加えて、自動腹膜灌流装置(図1)、APD回路、透析液バッグで構成されます。
APDが適応となるのは表1のような患者で、図2のようなタイムスケジュールで行います。

図1自動腹膜灌流装置(APDサイクラー)(2製品ともバクスター株式会社)

  • あらかじめ設定されたプログラムにしたがって、透析液の注排液を自動的に行う
  • 透析液の加温も同時に行うことができる

ホームAPDシステム「ゆめ」

図1 自動腹膜灌流装置(APDサイクラー)(2製品ともバクスター株式会社)

ホームAPDシステム「かぐや」

図1 自動腹膜灌流装置(APDサイクラー)(2製品ともバクスター株式会社)

バクスター株式会社「JPMG2321800231」より転載

表1 APDが適応となる患者

  1. 1仕事などの都合で日中に透析液の交換が困難な成人
  2. 2学業に支障があるため日中に透析液の交換が困難な小児
  3. 3透析液交換に介助が必要な患者(例:高齢者、小児、身体障害者など)
  4. 4腹腔内圧亢進に伴う合併症(例:ヘルニア、胸腔への透析液漏出)のある患者
  5. 5除水量の少ない患者
図2APDの治療パターン例
図2 APDの治療パターン例

参考文献

  1. 1.小林修三,日髙寿美:まるごと図解 腎臓病と透析.照林社,東京,2017:98.
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