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2016年7月公開
「この看護技術、今も行われているの?」――そんな疑問を持っている看護師は多いことでしょう。実は、臨床の現場には「今は行われなくなったケア技術」が結構多くあります。これまでのケア技術の多くは、エキスパートの経験に基づいて行われてきました。それがここ数年、「根拠=エビデンス」が重視されてくるようになってきました。技術や知識の進歩に合わせてケア方法も変わってきたのです。
習慣的に行われてきた「よいと思われる手技」は、さまざまな創意工夫によって患者に合わせて行われてきました。そこに“エビデンス”の考え方が導入され、患者にとって有益なケアを標準的に行うことが可能になったといえるでしょう。
EBM(evidence based medicine)とは、「一人一人の患者のケアについて意思決定するとき、最新で最良の根拠を、良心的に、明示的に、そして賢明に使うことである。」とされています*1。ただ、“エビデンス”偏重になることは必ずしも望ましいことではありません。エビデンスの有無にかかわらず、患者が満足し、ケアの効果が評価されれば、それで十分ともいえるからです。すべてのケアがエビデンスに基づくわけではないのです。あくまでもケアを施行する看護師が、目の前の患者にとって適応できるかどうかをきちんと判断して実践することが大前提であることは言うまでもありません。
褥瘡・創傷・失禁領域の看護ケアにも「ここが変わった!」ものは結構あります。特集では、以下の4つのものを取り上げました。
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