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2016年7月公開
(2)褥瘡を予防する目的で行う骨突出部へのマッサージは禁忌
吉井 忍
富山大学附属病院看護部外科
外来、皮膚・排泄ケア認定看護師(2016年7月現在)
以前は、マッサージにより血流増加やリンパ液の流れをスムーズにするという点で経験的に行われていた行為ですが、褥瘡の発生機序が明らかになるにつれ、骨突出部や発赤部への強いマッサージは褥瘡予防ケアにおいて、むしろ悪影響を及ぼすことがわかってきました。
日本褥瘡学会の『褥瘡予防・管理ガイドライン』1では、「骨突起部に対するマッサージは一般的に行わない。特に、力強いマッサージは行わないことが強く勧められる」としています。また、NPUAP*1とEPUAP*2による『褥瘡の予防&治療クイックリファレンスガイド』2でも、推奨度やエビデンスレベルは異なるものの、褥瘡予防の目的でマッサージを行ってはならないと述べられています。
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