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“身体拘束ゼロ”実現のためのテクニック 大誠会内田病院の認知症ケアの実践から
2018年12月公開
(5)どのような患者に対してどんな身体拘束が行われているのか
『エキスパートナース』編集部
前項で挙げた身体拘束は、患者のどのような行為に対して行われているのかみてみましょう(図1)。
身体拘束が行われる行動・症状のなかで最も多いのは「転倒・転落」です。これらの転倒・転落の恐れのある人、あるいは実際に起こしたことがある人に対しては、「ベッドの四方を柵や壁で囲む」「Y字型拘束帯や腰ベルト、車いすテーブルをつける」「向精神薬の多剤併用」などの対応が行われています1。
「点滴・チューブ類の自己抜去」も多く、それに対しては、ほとんどは「ミトン型の手袋」を付けて対応しています。「ベッドの四方を柵や壁で囲む」という回答も多いようです。
「ミトン型の手袋」は、この他に「かきむしり・自傷行為」「脱衣やおむつはずし」「暴力行為」「弄便・不潔行為」などの行動に対してもよく行われています。
さらに、「向精神薬の多剤併用」は、「暴力行為」「暴言」「睡眠障害や不穏症状」に対してもよくとられている対応策です。
図1 患者の行動・症状と実施される主な身体拘束
文献1より引用
文献
1.公益社団法人全日本病院協会:「身体拘束ゼロの実践に伴う課題に関する調査研究事業」報告書.2016.
https://www.ajha.or.jp/voice/pdf/other/160408_2.pdf
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