※パスワードの変更もこちらから
2026年10月公開
ますます重要性を増すFIM評価!診療報酬改定で在宅復帰の後押しに
山田実
筑波大学人間系 教授
高齢化の進展に伴い、医療や介護の現場では「治療」だけでなく、「その人らしい生活を取り戻すこと」が重要な目標になっています。そのなかで、患者や利用者の日常生活動作(Activities of Daily Living:ADL)を客観的に評価する指標として、機能的自立度評価法(Functional Independence Measure:FIM)が広く用いられるようになってきました。
とりわけ、2026年度診療報酬改定では、回復期リハビリテーション病棟において、FIM運動項目のうち「歩行・車椅子」と「トイレ動作」が一定水準以上改善した場合に加算されるしくみが新たに導入されました(図1)。
図1 リハビリテーション実績指数の算出方法の見直し
厚生労働省:04_令和8年度診療報酬改定の概要 4.包括期・慢性期入院医療.より引用.
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001673287.pdf(2026.6.26アクセス)
今回の診療報酬改定で特定の動作能力の改善が評価されるようになったことは、どのような意味をもつでしょうか?これは、単にADLの改善量を評価するだけでなく、「在宅生活に直結する能力の向上」を重視する制度設計への転換を示しています。実際、自宅で生活を続けるためには、歩行能力だけでなく、排泄や更衣、移乗などの日常生活動作を自ら行えることが求められます。また、介護者がいる場合でも、これらの動作に介助が必要になると、介護負担(感)を大きく高めることにつながります。
FIMというと、リハビリテーション専門職が使用する評価尺度という印象をもたれがちです。ですが、患者や利用者の生活を24時間支えている看護師や介護職こそ、最も多くのFIM評価情報をもつ職種です。日々のケア場面で観察される小さな変化は、FIM得点の変化として表れ、退院後の生活を予測する重要な手がかりとなります。
©DEARCARE Co., Ltd.







