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2025年5月公開
経口薬を用いたがんの疼痛コントロール
佐藤文俊
ケアプロ在宅医療株式会社
ケアプロ訪問看護ステーション東京
中野ステーション 診療看護師
口から薬を服用する方法です。服用が簡単で侵襲がなく、療養者本人や家族介助で服用することが可能です。一方で、意識レベルの低下や消化管閉塞などの理由で、経口からの服用が困難になった場合には、投与経路を変更する必要があります。
徐放性製剤は、持続痛に対して使用します。定時鎮痛薬として使用することで、持続的な疼痛を安定的にコントロールします。
レスキュー薬は、突発的な疼痛(突出痛)に対する補助的な薬物として使用されます。通常の使用量は、徐放性製剤の1日量の1/6の量が目安になります。
図1 痛みに応じ、定時鎮痛薬とレスキュー薬を併用する
レスキュー薬には、SAO(Short-Acting Opioids)とROO(Rapid-Onset Opioids)の2種類があります。
それぞれ特有の作用時間と適応があり、効果的に活用するためにはその違いをしっかりと理解することが重要です。
1)SAO
短時間で効果を発揮しますが、その即効性はROOほど高くありません。一般的には、持続痛の管理や予測可能な痛みに対して使用されます。例えば、運動や姿勢の変化によって痛みが増すことが予想される際には、SAOを事前に投与しておくことで痛みを抑えることができます。
このように、SAOは予防的な役割をもつことがあり、痛みが強くなる前に効果を発揮するように使われます。しかし、SAOは効果発現までに30分程度を要し、即効性に欠けるため、突然の激しい痛みには対応が難しい場合があります。
製品例:オプソ内服液、オキノーム散、ナルラピド錠など
2)ROO
服用後5~10分程度で効果を発揮するように設計されています。特にROOは突出痛に対して用いられます。持続痛が管理されているにもかかわらず、突如として強い痛みが発生する場合には、ROOが有効です。
製品例:アブストラル舌下錠、イーフェンバッカル錠など
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