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2025年5月公開
貼付薬を用いたがんの疼痛コントロール
佐藤文俊
ケアプロ在宅医療株式会社
ケアプロ訪問看護ステーション東京
中野ステーション 診療看護師
貼付薬を貼付するなどして、経皮的に薬物を吸収させる方法です。経口投与ができない療養者に対して非侵襲的に使用できるメリットがある一方、迅速な投与量の変更ができなかったり、温度の上昇によって薬物の吸収量が増加するなどの注意点があります。
また、貼付薬に切り替えてもすぐに鎮痛効果は発揮できないため、完全に服薬不可能となってから切り替えるのではなく、嚥下困難の徴候がみられたら、早めに経口薬以外への切り替えができるよう、主治医や薬剤師とも情報共有しておくことが重要です。
貼付薬の貼り方を図1に示します。
貼付薬を貼る部位は、貼付前に乾いたタオルなどでよく拭き、清潔で乾いた状態にします。水分や汗が残っていると、うまく貼りつかない原因になります。また、軟膏やローションも、貼りつきにくくなる原因になるため、貼る直前にはその部位に塗らないようにします。
傷口や皮膚に異常がある箇所への使用は避けましょう。さらに、かぶれなどの肌トラブルを防ぐため、毎回貼る場所を変えるようにしましょう。貼る際は、体毛のない部分を選んでください。
なお、ハサミなどで貼付薬を切って使用することは禁止されています。必ず切らずにそのまま使用してください。
この薬は、温度が上昇すると、体内に過剰に吸収される可能性があります。そのため、電気毛布やカイロ、サウナ、湯たんぽ、こたつなどの熱源への接触や、高温での入浴は避けるようにしっかりと利用者・家族へ伝えておきます。
図1 貼付薬の貼り方
使用後は、粘着面を内側にして二つ折りに畳んだ後、廃棄します。
使用済みの薬は、子供やペットの手の届かない場所に廃棄することに気をつけなくてはなりません。
また、この薬を他人に譲り渡すことは、法律で禁じられており、使わずに残った薬は、病院または薬局に返却します。
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