～ 特集 ～
訪問入浴ケア
在宅での安全・安楽な入浴のために看護職が知っておきたいこと

渡辺 忍

茨城県立医療大学保健医療学部
看護学科 准教授

（2025年7月 現在）

■編集協力

武藤直子（株式会社ウィズ　代表取締役）
高森美智代（石崎病院看護部、介護支援専門員標準テキスト訪問入浴介護執筆）

訪問入浴では、自宅の浴室での入浴や通所での入浴が困難な、要介護度や医療依存度の高い療養者が対象となることが多いです。清潔保持や心地よさなど入浴によって得られる効果は大きい一方、循環動態への影響などのリスクも伴うものであり、安全で安楽に入浴を実施するうえで、同行する看護職が担う役割は大きいです。
本特集では、訪問入浴介護サービスに従事し始めた初学者を対象に、このサービスがどのようなものかを概説したうえで、訪問入浴介護に同行する看護職に求められるアセスメントとケアのポイントを具体的に解説します。安全で安楽な訪問入浴介護サービスを提供するうえで必要となる基本的知識をまとめましたので、ぜひ実践にお役立ていただければ幸いです。

目次

訪問入浴介護の基本知識

入浴がもたらす効果

訪問入浴の流れとそれぞれの職種の役割

訪問入浴介護に同行する看護職に求められること

利用者の状態に応じた入浴介助のポイントと、急変対応

訪問入浴介護サービスの提供に当たって～法制度と施設間連携、教育