Part1PEGについて簡単に理解しておこう

西山医院院長
西山 順博

2020年5月公開

1.PEGの基本的知識と胃瘻(いろう)カテーテルの構造

“PEG”とは、“percutaneous endoscopic gastrostomy”の略で、「経皮内視鏡的胃瘻造設術」のことです。このようにPEGは本来、“造設術”のことを指しますが、一般的には「PEG=胃瘻」のように使われていることが多いようです。私は、患者さんや家族とお話しするときは、そこにはあまりこだわらないで、“PEG”も“胃瘻”も使っています。

経腸栄養のルートには、経鼻ルートと経皮消化管瘻ルートがあります。経鼻ルートには、経鼻胃管、経鼻十二指腸管、経鼻空腸管などがあります。経皮消化管瘻ルートは、腹部等に孔を開け、「経皮的」にカテーテルを通して経腸栄養剤の注入や薬剤の投与を行うもので、PEGの他、経皮経食道胃管挿入術(PTEG)、経胃瘻的空腸チューブ留置術(PEG-J・JET-PEG)、経皮内視鏡的空腸瘻造設術(D-PEJ)などがあります。

胃瘻カテーテルは、内部ストッパーと外部ストッパー、そして、チューブから成り立っています(図1)。内部ストッパーがバルーンでできているものを「バルーン型」、それ以外を「バンパー型」といいます。外部ストッパーにチューブが付いているものを「チューブ型」、外部ストッパーからチューブを外せるものを「ボタン型」といいます。

図1胃瘻カテーテルの構造

ボタン型

チューブ型

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