Part3オーラルマネジメントにおける
「CREATE」(クリエイト)の視点と
口腔アセスメントチャート
「COACH」(コーチ)

兵庫医科大学歯科口腔外科学 主任教授
岸本 裕充

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2020年6月公開

2.「CREATE」の視点

口から食べること(E)を実現するには、前提条件として、以下の5つの要素を達成する必要があることを述べました。

  • C:口腔清掃
  • R:リハビリテーション
  • E:教育
  • A:評価
  • T:歯科治療

この視点に基づいて、口腔ケアについて具体的に何をチェックしていくとよいのか、その例を下記に示します。

【C】Cleaning 口腔清掃

ポイント

  • 歯垢はバイオフィルム
    • 洗口では除去できないほど強固に付着している
    • 歯垢の菌濃度は糞便に匹敵する(1千億個/g)
  • 歯があれば歯垢を除去
    • バイオフィルムである歯垢は、むし歯・歯周病だけでなく、肺炎の原因にもなる
    • 歯ブラシなどで物理的に擦り落とそう
    • 歯磨剤は歯垢を除去しやすくする
  • 乾いたら負け
    • せっかくきれいにしても乾燥すると汚染物が固着し、次のケアに時間がかかってしまう
    • 保湿の方程式「保湿=加湿+蒸発予防」を意識して、潤いのある口腔を保つ
    • 時間がないときには加湿だけでも効果がある
    • 蒸発予防のために、ジェルを薄く塗り拡げる
    • 閉口困難な場合は、マスクを装着

視点の例

  • 歯・粘膜の口腔清掃を適切に行っているか?
  • 経口摂取が開始できる状況で、絶食が必要以上に続いていないか?

Part3オーラルマネジメントにおける「CREATE」(クリエイト)の視点と
口腔アセスメントチャート「COACH」(コーチ)

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