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2020年7月公開
脱水は「水が足りない」場合と「電解質(Na)が足りない」場合、「どちらも足りない」場合がある
編集
谷口英喜
恩賜財団済生会横浜市東部病院
患者支援センター長 周術期支援センター長
栄養部部長
ヒトでは体重に換算すると約60%が体液に相当します。体液は身体の機能を維持するために、水と電解質が適切な量と割合を保つように調整されており、これらのバランスが崩れることによって、身体にさまざまな不具合が起こります。
脱水は、「体内から体液が減少した」状態です。細かく分けると、以下の3つの場合があります。
(1)体内から水が失われた状態=水欠乏性脱水
(2)体内から電解質(特にナトリウム:Na)が失われた状態=Na欠乏性脱水
(3)体内から水も電解質も失われた状態=混合性脱水
それぞれで、原因や症状は少しずつ異なります。もう少し詳しくみていきましょう。
●水欠乏性脱水はなぜ起こる?
体内から水が失われている水欠乏性脱水は、失われる水の量に対して水の摂取が不十分であることによって起こります。水の喪失は、
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