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2020年7月公開
脱水時の応急処置
編集
谷口英喜
恩賜財団済生会横浜市東部病院
患者支援センター長 周術期支援センター長
栄養部部長
口渇や軽い倦怠感など、脱水症状が軽~中等度で、経口摂取が可能な状態であれば、まずは水分補給を行います。その際、お茶や水など、電解質が含まれていない飲料だけで大量に水分を補うと、電解質バランスが崩れるため注意が必要です。
脱水の補正には、水と電解質を経口的に速やかに補給できる経口補水液(oral rehydration solution:ORS)が大変有用です。経口補水液は、各社から便利な市販品が発売されているほか、手作りでも1Lの水に砂糖20~40g(大さじ2と小さじ1~大さじ4と1/2)と塩3g(小さじ1/2)を溶かすことで、簡易的に組成の近いものを作ることができます(図1)。レモン汁などを少し垂らすと、味もよく飲みやすくなります。
経口補水液で対応できる脱水症は軽度から中等度の脱水症です。意識レベルが低下したり、飲水が不可能であったりした重度の脱水症の場合は、すぐに輸液を実施してください。
図1 簡易的な経口補水液の作り方
教えて!「かくれ脱水」委員会:STOP!熱中症WEBサイト.より引用.
https://www.kakuredassui.jp/stop/knowledge/care/care06
重度の脱水症には、医師の指示のもと輸液で対応します。
脱水により循環血液量が著しく減少している場合は、
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