Part3高齢者の筋力強化の方法

筑波大学人間系 教授
山田 実

2020年1月公開

筋力強化をめざすうえでの基本的な考え方

加齢による筋力低下(≒サルコペニア)の場合も、廃用による筋力低下の場合も、さらには特別な筋力低下が認められない場合にも、筋力強化を目標とした運動を実施することは重要です。
対象が高齢者の場合には筋力増強の効果は得られにくいと思われがちですが、そうではありません。多くの研究により、高齢者であってもレジスタンス運動(骨格筋に負荷をかけた運動:いわゆる筋トレ)によって筋力増強効果が得られることが示されています1。そのため、「サルコペニア診療ガイドライン2017年版」のなかでも、サルコペニア対策としてレジスタンス運動の実施が推奨されています2

ここでは、このようなレジスタンス運動を安全かつ効果的に実施するための、以下の4つの基本的な考え方について解説します。

  1. 1.負荷の設定
  2. 2.実施時間・頻度・期間の設定
  3. 3.デトレーニング(運動休止)の設定
  4. 4.タンパク質摂取

1. 負荷の設定

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