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2024年1月公開
パーキンソン病患者は増えている?
秋山 智
広島国際大学 教授
日本難病看護学会 代表理事
秋山 智
広島国際大学 教授
日本難病看護学会 代表理事
パーキンソン病の真の発症原因は不明ですが、遺伝因子および環境因子が何らかの影響を及ぼしていることは知られています。そして、何よりも加齢が大きく発症に起因しています。
パーキンソン病は加齢に伴って増えていく特徴があり、人口の高齢化・長寿化の著しい我が国においては、今後もさらなる増加が見込まれます。
年齢段階別のパーキンソン病患者数を表1に示しました。発症年齢のピークは60歳前後と言われています。長寿社会の現在、高齢になるほど患者数は激増し、その半数以上は後期高齢者です。
発症に男女差はありませんが、女性のほうが平均寿命が長いため、それに比例して高齢になるほど女性患者の比率は高くなります。
この表では、患者総数約14万人余りとなっていますが、あくまで指定難病患者の人数です。指定難病はホーン・ヤールの重症度分類(既出・表1)のⅢ度以上で認定されるので、軽症のⅠ、Ⅱレベルの患者数はこの表の人数には入っておらず、実数は保健所でも把握されていません。軽症のⅠ、Ⅱの患者数を加えると、我が国の本疾患の患者数は約20万人程度と推定されています。
表1 年齢段階別パーキンソン病の患者数(全国)
(難病情報センター,2022/3/31現在)
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