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2024年1月公開
看護師が知っておきたいパーキンソン病の診断法・検査法
秋山 智
広島国際大学 教授
日本難病看護学会 代表理事
秋山 智
広島国際大学 教授
日本難病看護学会 代表理事
最近では、診断法としては「MDS診断基準」(2015)がよく活用されています。これは、International Parkinson and Movement Disorder Society(MDS)から2015年に提唱された診断基準です。それによると、症状としてはパーキンソニズムとして無動(寡動・動作緩慢)が見られることが必須であり、さらに振戦(静止時)か筋強剛のどちらか、または両方がみられることと定義されています。
姿勢反射障害については、早期の出現はあまりないことから、診断時にはあまり重要視されません。
レボドパ製剤の服用により、症状が改善されると、本疾患の可能性がきわめて高いと判断されます。
パーキンソニズムを呈する他の疾患を鑑別するために、頭部のCTやMRIが撮影されますが、パーキンソン病の場合には、これらの画像に異常は見られません。
MIGB心筋シンチグラフィーを撮影すると、パーキンソン病では心臓交感神経の脱落を反映して心筋へのMIGB(123I-メタヨードベンジルグアニジン)の取り込み低下がみられます。
※International Parkinson and Movement Disorder Society(MDS)診断基準(2015)については、日本神経学会監修・「パーキンソン病診療ガイドライン」作成委員会編:パーキンソン病診療ガイドライン2018.医学書院,東京,2018:3.をご覧ください。
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