2016/06/22
日本慢性期医療協会が発表した「医療が必要な要介護高齢者のための長期療養施設の在り方に関する調査研究事業報告書」によると、経管栄養は約6割の医療機関で実施されていることがわかった。
この調査は、2015年度介護報酬改定で新設された「療養機能強化型介護療養型医療施設」の実態把握などを目的に、介護療養病床を有する全ての医療機関、および全国から無作為抽出された医療療養病床を有する医療機関、計2,978施設に郵送によるアンケート調査を実施したものだ。調査期間は2015年11月2日~2015年12月11日で、有効回答施設数は936施設だった。
施設別で、「経管栄養を実施している者・経管栄養の実施に相当する者」の割合を見ると、介護療養病床で62.2%、医療療養病床で63.3%と、両者に大きな違いは見られなかった。それぞれ内訳を見ると、介護療養病床では、療養機能強化型Aで71.9%、療養機能強化型Bで43.0%。医療療養病床では、在宅復帰機能強化加算がある施設で62.9%、加算がない病床では73.7%と、両者で大きな違いが見られた。
さらに、経管栄養を実施している患者のうち、「胃ろう経管栄養」を実施している患者は、介護療養病床で52.5%、医療療養病床で41.2%。「経鼻経管栄養」を実施している患者は、介護療養病床で44.9%、医療療養病床で34.3%となっていた。どちらも、介護療養病床のほうが割合が高い。一方、「中心静脈栄養」を実施している患者は、介護療養病床で1.7%、医療療養病床で23.5%であり、医療療養病床のほうが割合が高かった。いずれにしても、中心静脈栄養は医療療養病床でも23.5%の実施と、かなり少ないことがわかる。
図1 経管栄養を実施している者の実施内容別分布(平成27年10月31日時点)
詳しくは、下記の日本慢性期医療協会Webサイト参照
https://jamcf.jp/enquete/2016/160401houkokusyo.pdf
■上記ニュースに関連したディアケアコンテンツをご覧いただけます。
×close
×close
©DEARCARE Co., Ltd.