2016/07/25
高齢者の糖尿病では、重症低血糖をきたしやすい。重症低血糖は、認知機能の障害や、心血管イベントのリスクとなり得る。そのために「高齢者糖尿病の治療向上のための日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会」が設置され、「高齢者糖尿病診療ガイドライン」の策定を目指している。
委員会では5月、高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)を以下のように策定した。(表1)
「血糖コントロール目標は患者の特徴や健康状態:年齢、認知機能、身体機能(基本的ADLや手段的ADL)、併発疾患、重症低血糖のリスク、余命などを考慮して個別に設定すること」、「重症低血糖が危惧される場合は、目標下限値を設定し、より安全な治療を行うこと」、「高齢者ではこれらの目標値や目標下限値を参考にしながらも、患者中心の個別性を重視した治療を行う観点から、表に示す目標値を下回る設定や上回る設定を柔軟に行うことを可能としたこと」を基本的な考え方としている。
目標では、患者の特徴・健康状態で3つに分類される。重症低血糖が危惧される薬剤(インスリン製剤、SU薬、グリニド薬など)の使用の有無によって、AbA1c値の目標値を設定した。
表1 高齢者の血糖病の血糖コントロール目標(HbA1c値)
【重要な注意事項】
糖尿病治療薬の使用に当たっては、日本老年医学会編「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」を参照すること。薬剤使用時には多剤併用を避け、副作用の出現に十分に注意する。
詳しくは、下記の日本社団法人日本糖尿病学会Webサイト参照
http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=66
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