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2017/03/16

日本で紹介された米国WOCNに向けた「実践のための指針」

日本創傷・オストミー・失禁管理学会では、米国のWOCNの協会である「Wound,Ostomy and Continence Nurses Society®:米国創傷・オストミー・失禁看護専門協会」が発表した「プロフェッショナルプラクティス マニュアル 第4版(Professional Practice Manual Four4th Edition)」を翻訳して紹介している。

序文には以下のように書かれている。「臨床専門家およびリーダーとして、WOC看護師は、エビデンスに基づくケア、教育、研究、アドボカシー、公共政策を通してあらゆる範囲の実践を行うことが重要である。WOC看護は多面的であり、豊富な臨床および組織的技術が必要である(中略)。このマニュアルの目的は、WOC看護師がその役割と実践を発展させ、実行し、拡大させる際に役立つ資料と言及を提供することである。」
翻訳者代表の東京医科歯科大学大学院の山本亜矢さんも述べているように、米国のWOCNはケアの実践だけでなく、教育、研究、公共政策までも含むあらゆる範囲において役割を持っていることが明示されている。これはわが国の日本創傷・オストミー・失禁管理学会においても同様で、まさに米国と同じように公共政策においても影響力をもつ活動を行っていることがわかる。

例えば、平成28年度診療報酬において新設された「排尿自立指導料」は、日本創傷・オストミー・失禁管理学会が日本老年泌尿器科学会と共同して提出していた「下部尿路機能療法」が名称を変えて収載されたもので、エビデンスと実践の提示を行ってきた活動の賜といえるだろう。また、「スキン-テア」に関しても、啓発用ポスターの作成・配布、冊子「ベストプラクティス スキン-テア(皮膚裂傷)の予防と管理」の発刊などによって、これまで臨床で大きくクローズアップされてこなかったスキン-テアに関する知識の普及と予防ケアの周知につとめた成果は大きいといえる。2,300名を超える数となった皮膚・排泄ケア認定看護師が、今後、臨床・教育・研究の場でますます力を発揮して行く際に、今回翻訳公表された米国の指針は参考になるものと思われる。

[目次]

第1章:
WOC看護師の専門的な役割:策定と実践
第2章:
効果的な役割交渉
第3章:
看護における法的側面
第4章:
コンサルタントの役割
第5章:
教育者としての役割
第6章:
リーダー・マネージャーの役割
第7章:
エビデンスに基づく実践と研究におけるWOC看護師の役割
第8 章:
研究助成金申請
第9章:
ヘルスケアデリバリーシステム:支払いと保険償還、WOC看護への影響
第10章:
メディケアとメディケイド
第11章:
論文発表

詳しくは、下記の日本創傷・オストミー・失禁管理学会Webサイト参照

  • ※この記事内容は公開当時の情報です。ご留意ください。

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