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2017/06/14

介護施設化が進む「サービス付き高齢者向け住宅」で事故多発

「サ高住」という言葉をご存じだろうか。「サ高住」とは「サービス付き高齢者向け住宅」の略で、自立した高齢者の「早めの住み替え先」として2011年に創設された制度だ。入居対象は、60歳以上か、要介護認定を受けた60歳未満の方。2017年4月末時点での登録数は全国で21万7775戸とされている。このサ高住で2015年1月からの1年半の間に3千件以上の事故が起こっていることがわかった。これは、朝日新聞がサ高住を監督する都道府県と政令指定都市、中核市の114自治体に対して行った調査によって明らかになったものである。

当事故報告書によると、2015年1月~2016年8月末の事故件数は3362件。内訳は骨折が一番多く1337件(40%)、病死以外の死亡は147件(7%)であった(図)。「サ高住」では、1日1回の安否確認と生活相談が義務づけられている。同報告書では、半数以上の1730件が個室で起こり、そのうち991件は午後5時~翌日午前9時までに起こっている。これは職員が手薄になる時間帯だ。北海道で起こった事故の1つは、個室の床で後頭部を打撲して失血死していた入居者が午前6時に見つかったという。

図 サ高住での事故の内訳(総数3362件)

朝日新聞2017年5月7日朝刊より引用

図 サ高住での事故の内訳(総数3362件)

2015年に大阪で起こったサ高住での「孤独死」をきっかけに、国交省と厚生労働省が全国の自治体に対して「サ高住」への指導徹底を求めていた。運営面の報告書では、入居者の88%が要介護認定を受け、要介護3以上の重度者は30%にも上るといわれている。「早めの住み替え施設」というよりは「介護施設化」が急速に進んでいるサ高住に対して、国交省は6月を目処に夜間の職員数などを明示する情報公開を始める予定だという。

(朝日新聞2017年5月7日朝刊からまとめた)

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