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2017/11/01

院内での急性肺血栓塞栓症(PTE)は“患者参加型”で予防したい

「足首を前後に動かしてふくらはぎの血流をよくしましょう」―急性肺血栓塞栓症の予防のため、院内でもこのような呼びかけを始めとした“患者参加による予防”を積極的に行いたいことが、医療事故の再発防止に向けた提言として示された。

第三者機関である一般社団法人日本医療安全調査機構は、平成27年10月より医療事故調査制度を開始し、情報収集を行っている。平成29年3月までの1年6か月の間で報告された院内調査結果報告書は330件で、うち8事例で急性肺血栓塞栓症(〈acute〉Pulmonary Thromboembolism:PTE)に関連する死亡事故が認められたことから、繰り返し発生し死亡につながる重大事象ととらえ、「医療事故の再発防止に向けた提言(第2号)」が公表された(平成29年8月付)。

提言内では【リスクの把握と疾患の認識】【予防】【早期発見・早期診断】【初期治療】【院内体制の整備】のカテゴリに分け、“全6提言”が紹介されている。その中で、「提言2」<患者参加による予防>内の解説では、「急性肺血栓塞栓症の発症リスクと予防法について、患者に十分説明し、理解と協力を得る必要がある」、また、「早期症状の発見、早期診断には症状に関する患者への指導が有用である」と示している。

また、「提言2」<患者参加による予防>内では、安静臥床中の患者に向けた説明用紙「自ら行う肺血栓塞栓症の予防法」の一例が、リンクとして紹介されている。ベッドサイドに“ベッド上でも積極的に足首を動かす”ことを示すイラストなどを掲げることで、患者・医療従事者への予防の意識づけが促進されることを示唆した。

詳しくは、下記の医療事故調査・支援センター/一般社団法人日本医療安全調査機構Webサイト参照

・「急性肺血栓塞栓症に係る死亡事例の分析(医療事故の再発防止に向けた提言 第2号)」

・「自ら行う肺血栓塞栓症の予防法」

  • ※この記事内容は公開当時の情報です。ご留意ください。

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