2018/01/17
わが国の死亡原因の1位は悪性新生物だが、2位は「心疾患(心臓)」である。心疾患の中でも心不全による5年生存率は50%と、その予後は非常に悪い。こうした心不全の怖さがあまり国民に知られていない現状を踏まえて、一般社団法人日本循環器学会と一般社団法人日本心不全学会が共同で「心不全の定義」を作成し、以下のように発表した。
「虚血性心疾患」という言葉は馴染みがあるが、「虚血性心不全」はあまり聞かれない。公益財団法人日本心臓財団では、ホームページで一般の人に向けて心疾患についてわかりやすく解説している。それによると、「すこし歩くと息が切れる、休んでいると少し落ち着く、疲れやすく、だるい、下肢には浮腫がある」というのが心不全の症状であると解説している。さらに、「心臓の血液を送り出す働きが十分ではなくなったときや、歩いたりするような労作時には血液の循環不足の影響で、こうした症状がみられるようになります。浮腫(むくみ)を生じるのは、心臓の働きが不十分で末梢血管の血液が心臓に戻る力が弱くなり、血液がうっ滞するためです。尿の出は悪くなります。こうした状態を総称して心不全といいます。」と定義している。心不全の原因として多いのが心筋梗塞だ。心筋梗塞のために心筋が壊死すると、身体の要求に見合うだけの十分な血液を送り出せないために心不全状態となる。これが「虚血性心不全」である。
日本循環器病学会と日本心不全学会が共同で出した資料では、先に示した心不全の定義に沿って、一般の人にわかりやすくQ&A形式で解説している。項目は下記のとおりである。
詳しくは、下記の各Webサイト参照
・一般社団法人日本循環器学会
http://www.j-circ.or.jp/five_year/teigi.htm
・公益財団法人日本心臓財団
http://www.jhf.or.jp/q&adb/category/c4-2/
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