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2018/3/19

国際的に問題となっている薬剤耐性菌問題へのわが国の取り組み

抗菌薬の不適切な使用によって薬剤耐性菌が世界的に増加している。2015年5月に開催された世界保健機関総会では、薬剤耐性(Antimicrobial resistance:AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され、薬剤耐性に関する国家行動計画を策定することが求められている。わが国はこれを受けて、厚生労働省で薬剤耐性対策に関する包括的な取り組みについての議論を進め、「薬剤耐性に関する検討調整会議」を設置した。さらに2016年4月、関係閣僚会議において初のアクションプランが決定され、「適切な薬剤」を「必要な場合に限って」「適切な量と期間」使用することを徹底する動きが加速している。

平成30年度の診療報酬改定でも、「感染防止対策加算の要件の見直し」として、薬剤耐性(AMR)対策の推進、特に抗菌薬の適正使用の推進の観点から、感染防止対策加算を見直すことが盛り込まれた。具体的には「感染防止対策加算(入院初日)」として「抗菌薬適正使用支援加算」をつけるというものである。つまり、抗菌薬適正使用支援チームによる取り組みだ。同チームは、感染症治療の早期モニタリングとフィードバック、微生物検査・臨床検査の利用の適正化、抗菌薬適正使用に係る評価、抗菌薬適正使用の教育・啓発等を行う。

チームの構成員については、以下のように規定されている。
①専任の常勤医師:感染症の診療について3年以上の経験を有する。
②専任の看護師:5年以上感染管理に従事した経験を有し、感染管理に係る適切な研修を修了。
③専任の薬剤師:3年以上の病院勤務経験をもち、感染症診療にかかわる。
④専任の臨床検査技師:3年以上の病院勤務経験をもち、微生物検査にかかわる。
上記の専門職のうち1人は専従であること、同チームの専従の職員は感染制御チームの専従者とは異なることが望ましい、とされている。

さらに、外来においても抗菌薬の適正使用の推進が図られ、「小児抗菌薬適正使用支援加算」が新設される。これは、小児科外来診療料及び小児かかりつけ診療料において、抗菌薬の適正使用についての加算だ。算定要件は、急性上気道感染症又は急性下痢症により受診した小児で、初診の場合に限り、診察の結果、抗菌薬投与の必要性が認められないで抗菌薬を使用しない場合、抗菌薬使用が必要ではないという指導を行うと算定できるというものだ。

抗菌薬の適正使用によって薬剤耐性菌の出現を可能な限り減らすこと、そして薬剤の不適切な処方を避けるという両側面から、重点的に取り組まれている。

詳しくは、下記の厚生労働省Webサイト参照
「平成30年度診療報酬改定・個別改定項目」

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