2018/7/4
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特集:変わる!認定看護師制度
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公益社団法人日本看護協会の平成30年度通常総会が、6月12日(火)に横浜市のパシフィコ横浜国立大ホールで開催され、以下の4つの重点政策と各事業が示された。
重点政策 | 重点事業 |
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看護基礎教育制度改革の推進 |
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地域包括ケアにおける看護提供体制の構築 |
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看護職の働き方改革の推進 |
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看護職の役割拡大の推進と人材育成 |
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中でも注目されたのが、認定看護師制度の再構築についてだ。認定看護師制度は発足22年を迎え、現在の登録者数は1万8,000人余にのぼる。これまでも、臨床の場でその専門性を発揮し、診療報酬上の評価を得るなど、一定の成果を上げてきた。今回の再構築は、人口構成、疾病構造の変化に応じた社会の要請に応える意味合いが強い。具体的には、病院中心から地域・在宅への医療ニーズの変化から、現行の認定看護師制度に特定行為研修を組み込んだ制度への再構築である。それは、認定看護師の目的の中に「あらゆる場で看護を必要する人に対して、水準の高い看護実践のできる認定看護師」と明記されたことに表れている。そして、求められる能力として、「高い臨床推論力」と「病態判断力」を挙げている。
2018年度は、2020年から開始予定の新制度に向けた具体的な制度案と教育案を整備し、新たな認定看護師教育を普及・推進させるため、認定看護師や関係者等に広く周知するとともに、教育機関への支援などを具体化させるとしている。新たな認定看護師制度では、急性期医療から在宅医療までのあらゆる場のニーズに応えられ、地域と施設間を連携できる人材の養成を目指している。これに関する質疑としては、特定行為研修を組み込むという方向性に賛意を示す意見が複数あった一方で、ナース・プラクティショナーと特定行為研修、認定看護師制度の関係性が複雑化することに対する反対意見等もあった。
総会ではこの他に、准看護師制度の課題解決について質問が集中した。准看護師制度の是非をめぐる議論は看護界では古くて新しい積年の問題だ。准看護師養成施設の新設阻止を掲げる協会側に対し、より強い姿勢を求める声が相次いだ。同協会は、看護師と准看護師の資格の違いや業務範囲に関する理解の促進に向け、特別委員会で基本的な考え方をまとめ、ガイドラインを策定して普及に取り組むとしている。
詳しくは、下記の公益社団法人日本看護協会Webサイト参照
https://www.nurse.or.jp/policy/index.html
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