2019/2/8
日本医療労働組合連合会から、「2018年度 夜勤実態調査」の結果が公表された。この調査は、全国の医療機関で働く看護職員等の夜勤実態を把握するために毎年行われているものだ。
今回の調査結果は2018年6月の勤務実績についてであり、対象は378施設、2,745職場で、看護職員95,248人、看護要員108,631人であった。
調査結果(以下、カッコ内の数字は2017年度の結果)によると、8時間以上の長時間勤務となる「2交替」病棟の割合は39.2%(37.2%)であり、これは過去最多であった。「16時間以上」の長時間夜勤は、「2交替」職場のうち、病棟数の59.0%(43.1%)、看護職員数の56.7%(39.9%)で行われていた。これを受け、「長時間夜勤に関する労働時間や回数の規制が行われないことは、労働者に過重労働を強いることにつながり、患者の安全と看護職員の健康被害が危惧される深刻な事態である」としている。
勤務間隔(勤務から次の勤務までの間隔)について見てみると、最も短い勤務間隔は「8時間以上12時間未満」が14.5%(15.7%)、「12時間以上16時間未満」が34.1%(31.8%)となっている。「8時間未満」と極端に短い勤務間隔は45.4%(49.0%)、「12時間未満」は59.9%(64.7%)であった。一方、「16時間以上」は6.0%にしか過ぎない。過酷な労働環境で勤務している看護職員が多いことが示された。
「3交替」と「2交替」における夜勤の実態については、「3交替」の平均夜勤日数は7.62日(7.69日)で、「8日以内」が75.6%(76.2%)、「9日以上」が24.4%(23.9%)であった。「ICU・CCU等」では、約4割が「9日以上」の夜勤を行っていることがわかった。
「2交替」の平均夜勤日数は4.12回(4.01回)で、「4回以内」が64.4%(68.2%)、「4.5回以上」が35.6%(31.8%)、「5.5回以上」が11.5%(9.9%)という結果であった。「ICU・CCU等」では、約6割が「4.5回以上」の夜勤を行っている。
この結果を踏まえ、「医療の高度化・IT化が進む中、働き続けられる環境整備のためにも、命に直結し緊張を強いられる職場での夜勤回数の改善は必要」と指摘している。
詳しくは、下記の日本医療労働組合連合会Webサイト参照
http://irouren.or.jp/research/effe1220a7b340df107f75b84732d3945bb73101.pdf
×close
©DEARCARE Co., Ltd.