2021/7/14
2019年に認定看護師制度が改正され、昨年度より、特定行為に係る看護師の研修(特定行為研修)を教育課程に組み込んだ「B課程」の認定看護師教育が始まっている。
従来の教育課程(A課程)で認定看護師としての登録を受けている者については、特定行為研修を修了し必要な手続きを行うことで、新たな制度のもと、「特定認定看護師」と名乗ることができる。
この手続きのもとに移行手続きが行われ、今年度、922名の特定認定看護師が誕生した。
最も多いのは皮膚・排泄ケア特定認定看護師の300名、次いで、新たな統合分野であるクリティカルケア特定認定看護師の217名、さらに、感染管理特定認定看護師の96名と続いている。今回の移行手続きによって、19分野すべての特定認定看護師が誕生する形となった(下表参照)。
分野別移行手続き者数
日本看護協会資料より
日本看護協会では、特定認定看護師に期待される役割として、「患者・利用者の病態に応じたタイムリーで適切なケアの実施」「退院後の的確な身体管理と異常の早期発見及び迅速な対応」「臨床推論や病態判断を活用した他の看護師への指導、患者・利用者や多職種への説明・相談」といった病院から在宅・地域等あらゆる場のニーズへの対応やチーム医療のキーパーソンとしての活動等を挙げている。
地域包括ケアが推し進められるなかで、熟練した知識と技術をもち、タイムリーに必要な看護実践を行える特定認定看護師の活躍の場は、ますます広がっていくと考えられる。今後、母数を増やしていくためには、教育を受けやすい環境づくりや診療報酬上のインセンティブが課題であり、制度上の後押しが求められる。
詳しくは、下記の日本看護協会Webサイト参照
新たな認定看護師への移行手続きを開始 特定認定看護師922人を登録
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