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2019/11/14

2025年の看護職員、6万人~27万人が不足する可能性

2025年問題における喫緊の課題の1つは、医療従事者の確保である。国では、そのためにさまざまな施策を試みているが、当事者である看護職にとっても非常に関心の高いテーマだろう。

厚生労働省の「第11回看護職員需給分科会」から、2025年の看護職員の需給推計結果が発表された。2025年の需要推計は188万~202万人となっており、供給推計は175万~182万人程度見込まれるとした。つまり、6万人~27万人が不足する結果となっている。なお、需要推計は、都道府県からの報告では180万人だったが、ワークライフバランスの充実を前提に、労働環境の変化に対応して下記の3通りのシナリオを設けて推計された。
①超過勤務10時間以内、年間5日以上の有給休暇=需要推計188万人程度
②超過勤務10時間以内、年間10日以上の有給休暇=需要推計190万人程度
③超過勤務なし、年間20日以上の有給休暇=需要推計202万人程度

都道府県別にみると、東京都・神奈川県・千葉県等の首都圏や大阪府・奈良県・京都府等の関西圏などで看護職が不足し、逆に佐賀県・宮崎県・熊本県・鹿児島県などでは需要よりも供給が上回るという見通しとなった。

看護職員の確保対策では、新規養成・復職支援・定着促進を掲げており、下記の具体的施策を行うとしている。

【新規養成】
●学生時代から地域のなかでさまざまな施設において職場体験が可能となるようなインターンシップなどの支援
●多様なキャリアパスについて、学生や教員の理解を深めるため、平成29年度の「看護職員の多様なキャリアパス周知事業」により厚生労働省ホームページ内に作成した「看護職のキャリアと働き方支援サイト」や、中央ナースセンターが運営する「看護職の多様なキャリアと働き方応援サイトナースストリート」の周知、活用の促進等

【復職支援】
●ナースセンター・ハローワーク連携事業による看護職員確保の更なる推進に向けた、都道府県労働局及びハローワーク、ナースセンターへの好事例の周知
●相談の質を高めるため、ナースセンター相談員がキャリアコンサルティングの専門知識や技術を習得するための支援等

【定着促進】
●交替制勤務の看護職員に適した勤務間インターバル制度など、労働時間・勤務環境改善に関する研究
●医療施設における暴力・ハラスメントの実態調査の実施と課題の明確化
●看護補助者との協働のあり方、活用、夜勤への対応などに関する看護管理者、看護職員への研修の推進等

また、これからは看護職員の領域別・地域別の偏在の調整についても具体的な対策が必要であることも強調している。

領域別偏在では、訪問看護や介護分野のニーズが今後大きく増加することが見込まれることから、「病院等で働く看護師等が、多様なキャリアを選択できるよう訪問看護事業所や介護保険施設等での研修の実施、看護管理者に対する多様な背景を持つ看護職員の活用に関する研修の推進」などが挙げられた。

地域別偏在では、平成29年度より都道府県ナースセンターが軸となり、都道府県や医師会などと連携のうえ地域の実情に応じて対象領域を絞った確保策を計画・展開する「地域に必要な看護職の確保推進事業」が実施され、一定の成果も得られているとした。そのため、この対策を全国に展開するための事業の実施支援や好事例の分析、情報共有の促進などの施策を行うことが掲げられている。

詳しくは、下記の厚生労働省Webサイト参照

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07019.html

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