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2020/6/3

人工呼吸器・気管チューブ等の取扱い時の注意事項

新型コロナ関連では、人工呼吸器に関しての国民の関心も高まっている。医薬品医療機器総合機構(PMDA)では、これまでのPMDA医療安全情報から「人工呼吸器等の取扱い」および「気管チューブ等の取扱い」において、安全に使用するために注意すべきポイントをまとめ、再通知している。いずれの注意事項も、実際の事例をもとに挙げられている。

人工呼吸器等の取扱い時の注意について

1.人工呼吸器使用中は、AC電源が供給されていることをインジケータなどの表示で常に確認する

万が一電源プラグが抜けていた場合はバッテリ駆動へと切り替わりアラームが鳴るが、それに気づかぬまま充電が切れてしまうと、換気停止となり大変危険である。必ずAC電源からの供給となっているかどうかを確認する。

2.低圧アラームや低換気アラームが鳴った時は、回路からのガスリークを確認する

低圧アラームや低換気アラームが鳴る原因としては、回路の破損や接続不良、気管切開チューブ等のカフ圧不足などが考えられる。見落とされがちなのがウォータートラップであり、人工呼吸器使用中にウォータートラップのカップの接続不良が原因とみられる状況で患者がチアノーゼに陥った事例が報告されている。水抜き後は必ずカップが確実に接続されているかを確認する。

3.人工鼻と加温加湿器、または、人工鼻とネブライザは併用しない

人工鼻は、患者の呼気中の熱と水分をフィルターで補足することで、適度な加温・加湿状態を保つために装着される。人工鼻と加温加湿器あるいはネブライザを併用すると、過度な吸湿により人工鼻が閉塞し、換気困難となる恐れがある。併用することのないよう十分に注意する。

4.加温加湿器の電源の入れ忘れ、給水忘れ、ヒーターワイヤ・温度プローブの外れに注意する

いずれもヒヤリ・ハット事例として繰り返し報告されているものである。プローブ、ワイヤは接続元・接続先ともに確実に確認を行う。

気管チューブ等の取扱い時の注意について

1.人工呼吸器装着中の体位変換は、気管切開チューブなどを保持して行う

体位変換時に気管切開チューブや呼吸回路を保持しておらず抜去につながった事例が報告されている。人工呼吸器装着中の患者の体位変換は原則2人以上で行い、体位を変える者とチューブ類を保持し抜去に注意する者と役割分担するとよい。

2.抜去しかけた気管チューブ・気管切開チューブはあわてて押し込まず速やかに医師に連絡する

抜去しかけたチューブを無理に押し込むと、食道への誤挿管のリスクがある。あわててその場で押し込むようなことはせず、速やかに医師に連絡し再挿管などの対処につなげる。なお、挿管後は呼吸音を聴取するなどして、適切に気管内挿管されたことを確認する。

3.気管チューブ・気管切開チューブの固定状態を常に確認する

固定がゆるんでいると、チューブ抜去から換気困難につながる恐れがある。チューブの固定ひもがゆるんでいないか、回路の重みで引っ張られていないかなどを定期的に確認する。

4.気管チューブ固定時は、カフラインが患者の歯に接触しないよう注意する

患者が歯で気管チューブのカフラインを噛み切ってしまうと、カフが収縮して吸気ガスの漏れ(リーク)につながるおそれがあり、換気量の低下をまねく。そのため、カフラインの位置には十分注意する。

詳しくは、下記の独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)Webサイト参照

・「人工呼吸器等の取扱い時の注意について」

https://www.pmda.go.jp/files/000234785.pdf

・「気管チューブ等の取扱い時の注意について」

https://www.pmda.go.jp/files/000234786.pdf

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