2022/2/8
新型コロナウイルス感染拡大が2年の長期にわたり、高齢者をケアする医療機関や施設では、長引くコロナへの対応に新たな課題が生じているようだ。
このたび日本老年看護学会がコロナ禍に入所・入院する高齢者と家族のためのケアをQ&A形式にまとめ、同学会ホームページで公開した(2021年12月13日付)。質問は、「面会禁止・制限のある中での高齢者と家族へのケア」と「新型コロナウイルス感染症の高齢者と家族へのケア」の2つに大きくわけられており、前者には7つ、後者には9つの質問が設定されている。回答は、老人看護専門看護師と認知症看護認定看護師の実践からまとめらており、原則を記載するとともに、具体的な対応例や工夫が丁寧に解説されている。
例えば、対面式の面会にかわる方法としてどのような取り組みが行われているのか、という質問に対しては、病院と施設、それぞれの工夫に加えて、長期にわたって家族と離れて生活する高齢者への精神的なケアの提供方法についても解説されている。
また、認知機能に障害のある高齢者に対し、面会制限についてどのように伝えればよいか、という質問では、「本人にわかりやすい言葉を探し、納得できるように説明する」とし、わかりやすいコミュニケーションの例や面会制限を理解できるように伝える工夫が複数紹介されている。
普段から、他の施設ではどのように行っているのだろう、こんなときどうすればよいのだろう、と抱いていた疑問があれば、ぜひ参照してほしい。自院・自施設のケアを見直したり、より安心・安全な対応をめざすうえでも活用が期待される。
詳しくは、下記の日本老年看護学会Webサイト参照
「コロナ禍での高齢者と家族へのケアQ&A」
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