2023/10/17
製品評価技術基盤機構(NITE)より、高齢者の電動車いすや介護ベッド使用時の事故について、注意喚起が出された。
電動車いすや介護ベッドは、身体機能が低下してきた高齢者の生活において、行動範囲を広げたり、起き上がりなどの動きを補助したりする重要なサポート製品である。ただし、使い方を誤ったり不注意によって大きな事故につながるおそれがあるため、注意が必要だ。
2013年から2023年7月末までにNITEに通知のあった製品事故情報では、高齢者が被害者となった電動車いす・介護ベッドの事故は合計101件(電動車いす:52件、介護ベッド49件)であった。うち、約半数となる49件が死亡に至る事故(電動車いす:26件、介護ベッド:23件)、32件が重傷事故(電動車いす:16件、介護ベッド:16件)と、重症・死亡事故が事故全体の8割にのぼる高い割合となっている。
■電動車いす
屋外における単独使用時に事故が発生している。
使用上の注意をよく確認し、危険な場所の通行を避けたり、誤った使い方をしないよう気を付ける。
【気を付けるポイント】
・事前に十分な練習を行い、利用する道路状況を介助者とともにあらかじめ確認する
・踏切の通行はできるだけ避ける
・体調不良時や飲酒時、夜間に使用することをできるだけ避ける
・乗車前点検、定期点検を行う
■介護ベッド
ベッド周りの隙間に頭や首など体を挟まれる事故が最も多い。
挟まる危険性のある隙間ができていないかを確認し、対策する。
【気を付けるポイント】
・安全基準を満たした製品を使用する。
・クッションや保護カバー等で、挟まるおそれがある隙間をできるだけなくす。
詳しくは、製品評価技術基盤機構(NITE)Webサイト(2023年度プレスリリース「見守って防ごう!高齢者の事故~電動車いす・介護ベッドによる事故の2人に1人が死亡~」)参照
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2023fy/prs230831.html
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