2024/6/11
「訪問したら利用者さんが脱水症状を起こしていた」という状況に遭遇して、医師に電話をかけたものの休診日のため連絡がとれなかった、あるいは輸液が手元にないために療養者さんの苦痛を取り除けなかった、というような経験をお持ちではないだろうか。
このような状況でも、医師から事前に「病状変化時の包括的指示」を受けておけば、そのつど医師に確認することなく、訪問看護師は早急に対応を行うことが可能だ。
全国訪問看護事業協会は、4か所の訪問看護ステーションにヒアリングを行い、訪問看護師が専門職としてのアセスメント力や判断力を発揮して、在宅療養患者の病状変化時に適切に対応している好事例を収集し、このたび「在宅療養患者の病状変化対応における訪問看護ステーション好事例集」としてまとめた。
この事例集に掲載されているのは、以下の4事例。
●事例1 咽頭がん末期利用者の疼痛コントロール
●事例2 肺がん末期利用者の呼吸困難感増強への対応
●事例3 心不全利用者の心不全悪化の予防
●事例4 医療的ケア児の痙攣および発熱の予防
それぞれの事例において、
○予測される病状変化
○訪問看護指示書と包括的指示(の記載内容も含む)
○訪問看護師のアセスメントと予測した病状変化
○包括的指示を受けた後の看護師のアセスメントと具体的な看護の提供
○構築した多職種連携
○訪問看護師が行った療養上の世話の例
が掲載されている。
事例集は全国訪問看護事業協会のWebサイトにて確認できる。
https://www.zenhokan.or.jp/new/new2323/
(本事業は、厚生労働省医政局看護課から令和 5 年度看護職員確保対策特別事業の補助を受けて行われた)
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