2016/04/25ストーマケア
オストメイト(ストーマ保有者)にとって、オストメイトのための設備が整ったトイレや障害者用トイレを使用することが、難しいときがある。オストメイトは見た目ではわからない「内部障害」であるため認知度が低く、オストメイト対応トイレなどを使用する必要性について、周囲からの理解が得られにくいからだ。そんなとき役立つのが、さりげなく見せることで「このトイレが必要です」と意思表示できる「オストメイトマークストラップ」だ。
オストメイト対応トイレには、汚物流し、ストーマ周囲の皮膚を洗浄するための温水シャワー、手荷物用のフックや棚などの設備が整っている。このようなトイレは徐々に増えており、社団法人日本オストミー協会「オストメイトに対する日常生活用具給付事業等に関する調査」(平成23年)によると、66.6%の市町村で公共施設にオストメイト対応トイレを設置している。
しかし、彼らがそのようなトイレを使用すると、オストメイトを知らない人から「あなたが使うトイレではないでしょう?」と怒られることがあるという。同協会の平成23年「第7回オストメイト生活実態基本調査」によると、「今までにオストメイトのことが正しく理解されていないために困ったことはありましたか」という質問に、約30%の人が「あった」と答え、その場面で一番多いのは「外出先」だった。
そこでブーケ(若い女性オストメイトの会)では、「オストメイトを知ってもらおうプロジェクト」として「オストメイトマークストラップ」を製作した。
ストラップは、自治体や駅などで配布しているマタニティーマーク入りストラップのようなもので、ボールチェーンでカバンなどにつけることができる。ブルーとピンクの2色があり、白抜きでオストメイトマークがデザインされている。裏は白地で、特定非営利法人ハート・プラスの会がデザインした「ハートプラスマーク」と「見えないしょうがいがあります」のメッセージが入っている。1個330円(配送料込み)で、ブーケのホームページから購入できる。
ブーケは、若い年代の女性オストメイトが「恋愛・結婚・妊娠・出産・日常生活」といった悩みを相談できる場として発足し、現在、360名以上の会員がいる。会報の発行、座談会などを行い、2年に1度の会員対象アンケートの結果を冊子として発行している。また、同年代の女性として、会員とともに悩みや問題を考える皮膚・排泄ケア認定看護師の「ET/WOC会員」の募集も行っている。
詳しくは、下記のブーケ(若い女性オストメイトの会)Webサイト参照
http://www.bouquet-v.com/index.html
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