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2020年5月公開
Part3 COPD患者さんの呼吸リハビリテーションはどのように進めていったらよいでしょうか?
2.開始時のプログラム構成
佐野裕子
順天堂大学 医療看護学部
大学院 医療看護学研究科 臨床病態学分野
准教授/理学療法士
呼吸リハビリテーションは、運動療法とコンディショニング、ADLトレーニングを組み合わせて実施します(図1)。コンディショニング、ADLトレーニング、全身持久力・筋力トレーニングの3つのカテゴリーを1セッションとし、患者の“重症度”によって開始時におけるプログラムの構成要素を決定します。
図1 開始時のプログラム構成
文献1より引用一部改変 呼吸リハビリテーションに関するステートメント2018より
“重症度”とは、呼吸機能検査の値だけを意味するのではありません。運動耐容能や身体活動量、ADL能力などを適切に評価し総合的に判断します。たとえば、臥床を余儀なくされているような重症患者の場合は、コンディショニングに時間をかけ、ADLトレーニングはベッド上で、寝返り、起き上がりなどの基本的な起居動作を行い、全身持久力、筋力トレーニングは低負荷で短時間行います。
公共交通機関を利用して通院されている外来患者など軽症の場合は、高負荷での筋力トレーニングや持久力トレーニングが中心となり、コンディショニングは短時間で行い、応用的なADLトレーニングを行います。中等症の場合は3つのカテゴリーをそれぞれバランスよく行います。
効率的な運動療法を行うため、また積極的な離床を促しADL拡大のための調整として“コンディショニング”を行います(表1)。
表1 コンディショニング
| 1.身体的な介入 | |
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口すぼめ呼吸、横隔膜呼吸(腹式呼吸)など、呼吸介助を併用 |
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呼吸筋のリラクセーション、呼吸補助筋のマッサージ、ストレッチ、呼吸介助、安楽なポジショニングなど |
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胸郭可動域練習(ROM-ex.)、関節モビライゼーション、徒手胸郭伸張法、呼吸介助など |
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呼吸筋ストレッチ、徒手胸郭伸張法、肋間筋のストレッチ、四肢ストレッチなど |
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呼吸筋ストレッチ体操、棒体操、ながいき呼吸体操など |
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自力で行うもの(咳嗽、ハフィング、アクティブサイクル呼吸法など)、 他動で行うもの(スクイージング、呼吸介助、咳嗽介助など)、体位ドレナージ |
| 2.メンタル面の介入 | モチベーションの向上、アドヒアランスの向上、運動に対する不安感の軽減など |
| 3.薬物療法による介入 | 呼吸機能の改善(定期服用、適切な吸入手技)、必要例における運動療法前のSABA(short acting beta2-agonist; 短時間作用性β2刺激薬)吸入など |
①呼吸練習
■口すぼめ呼吸(図2)
“口すぼめ呼吸”とは、口をすぼめて呼吸をすることによって呼気流速を減少させ、空気を肺から能率よく呼出させ、末梢気道の開存性を高めて動的過膨張を防ぎ、呼吸困難を緩和させることが期待される呼吸方法です。COPD患者が息切れなく日常生活動作を行うために、また、運動療法を安全かつ効果的に実施するために必須の呼吸法であり、習得を目指します。
COPD以外の疾患であっても、呼吸困難時に吸気努力をせず、十分な呼気を獲得するために口すぼめ呼吸で呼吸を整えたり、パニックコントロールの姿勢と併せて行ったりすることは有益です。
口すぼめ呼吸は呼気時のテクニックであり、
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