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2020年5月公開
Part4 息切れや低酸素血症を認める患者さんの日常生活動作の評価とアプローチはどのようにしたらいいでしょうか?
2.息切れや低酸素血症を起こしやすい4つの動作パターンと
アプローチ方法(表1)
佐野裕子
順天堂大学 医療看護学部
大学院 医療看護学研究科 臨床病態学分野
准教授/理学療法士
呼吸器疾患患者は、ADL制限を引き起こしやすい4つの動作パターンがあります。それらを理解して評価しアプローチをすることが肝要です3。
表1 ADL制限を生じやすい4つの動作パターン
| 上肢挙上を含む動作 | 反復動作を含む動作 | 息を止める動作 | 体幹前屈を含む動作 |
|---|---|---|---|
| 洗濯物を竿に干す 高い棚に物を上げ下げする 袖に腕を通す際に腕を挙げる 整髪 洗髪 など |
拭き掃除 モップがけ 掃除機をかける ガラスを拭く 身体を洗う 歯磨き 包丁を使う 皿洗い など |
重い物を持ち上げる 椅子から立ち上がる 顔を洗う 食事のとき 排泄時 洗髪 など |
靴下や靴、ズボンを履く 足の爪を切る 床の上の物を取る 足を洗う 雑巾がけ 酸素濃縮器と酸素ボンベの付け替え など |
上肢を挙上する動作、特に両上肢を挙上すると息切れが生じやすくなります。上肢を挙上する際に使用する肩甲帯の筋肉は呼吸補助筋群です。呼吸補助筋としての作用ではなく、たとえば高い棚から物を出し入れするような動作をすると、そこで筋が作用されるので息切れが生じやすくなります。
拭き掃除や食器を洗うなど、同じ動作を何度も繰り返す家事動作には反復動作が多くあります。反復動作は、行っているとそのスピードがだんだん速くなり、呼吸のタイミングが取れずに息切れや低酸素血症を引き起こします。
私たちは1日の生活の中で、瞬間的に息を止めていることが何度も発生しています。たとえば、重い荷物を持ち上げるときや椅子から立ち上がる際も、一瞬ですが息を止めています。食事中、飲み込む際は生理的な嚥下性無呼吸になりますから、何度も繰り返しているとCOPDなどでは息切れや低酸素血症を引き起こします。排泄動作で息を止めて力んだりすると、トイレの中で低酸素血症を起こしていることもあり危険です。
横隔膜はドーム形状を維持したままピストン運動のように収縮しますが、前かがみになると横隔膜の動きが制限されてしまいます。特に、横隔膜が平低化しているCOPDの場合は、強い息切れを生じることがあります。
入浴動作が「死ぬほど苦しい」と言われることがあります。浴槽への出入りや身体を洗ったり、洗髪したり、入浴動作にはいくつもの動作が含まれています。前段階の動作を含めると、
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