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2022年1月公開
日常生活上で困ったことのトップはずっと「温泉に行けなくなった」
『エキスパートナース』編集部
日常生活での困った経験としては、「温泉に行けなくなった」「入浴制限」が、6年間変わらずずっと上位にあります。そして、「旅行回数が減った」「外出が減った」などの行動制限が挙げられています。入浴は、日本人の日常生活で不可欠なものであると同時に、海外文献では、困った経験として「温泉に行けなくなった」というのは見あたらず、温泉は日本人にとっての娯楽のひとつであり、文化的特徴ともいえるでしょう。
図1 日常生活で困った経験(トップ10)
安藤: 2017年で「ウエストのサイズが合わない」というのがはじめて出てきていますが、これは今回から選択項目に入れたからです。それ以外は、日常生活上の困ったことは顕著な変化がありません。最も多い「温泉に行けなくなった」はストーマの種類を問わずずっとトップです。これらの上位にある項目は普遍的なことで、変化がないということがむしろ特徴のように思います。
渡邉: 医療とか看護で変えられるのには限界があるということでしょうかね。
土田: ストーマというのを“排泄”という大きなくくりの中で考えると、日常生活上の問題は、すべてアクティビティに直結していると考えられます。最近、尿もれのひどい人用の尿取りパッドなどが宣伝されていますが、多くは「トイレが近くてもアクティビティは変わらず可能ですよ」というのが売り文句ですね。ストーマも排泄と同じくくりなのですね。元気でリタイアされている高齢者の場合、アクティビティを高めるところに集約されるような気がします。
松原: あと、ここでも「トイレの後、くさいと言われた」「トイレがくさい」など“におい”の問題が出てきています。においの問題はいろいろな項目で上位に挙がってくるようですね。
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