2019/12/5
超高齢社会を迎えて、高齢者の“フレイル”“サルコペニア”が注目を集めているが、この度、日本サルコペニア・フレイル学会より、サルコペニアの診断基準2019(AWGS 2019)が公表された。
■サルコペニア診断基準2019(AWGS 2019)
http://jssf.umin.jp/pdf/revision_20191111.pdfより引用
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今回改訂の2019年度版では、測定器のない一般の診療所や地域の医療現場での評価ができるようになったのが特徴だ。具体的には、症例の抽出と握力、または5回椅子立ち上がりテストを行うことで、サルコペニア(可能性あり)と診断できるというものだ。
確定診断についてはこれまでと同様の考えだが、歩行速度の代わりに5回椅子立ち上がりテストやSPPB(*)を用いることも可能としている。そして、骨格筋量・筋力・身体機能のいずれもが低下している状態の場合を重度サルコペニアと定義した。
握力の基準は男性28kg未満で、前回の2014年版(AWGS 2014)に比べて2kg引き上げられたが、女性は18kg未満と前回のままである。歩行速度の基準も1m/秒未満に変更された。
*SPPB : Short Physical Performance Batteryの略で、簡易的な身体機能の評価方法のこと。測定項目はバランステスト・歩行テスト・椅子立ち上がりテストの3つからなる。
詳しくは、下記の日本サルコペニア・フレイル学会Webサイト参照
http://jssf.umin.jp/pdf/revision_20191111.pdf
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