ナースが知っておきたい 栄養の基本と栄養サポートの進め方

静脈栄養で頻度の高い合併症で、注意すれば予防できることが多いのは、カテーテル関連血流感染症（CRBSI：catheter related bood stream infection）です。末梢静脈栄養でも、血管内にカテーテルが入っている限り、発生リスクがあります。

症状は高熱です。発熱以外には全身状態が良好で、咳や腹痛などの他の感染症の症状がなければ、まずはCRBSIを疑い、早急にカテーテルを抜去します。抜去してしばらくして解熱すればCRBSIと判断できます。原因菌を同定するために、血液培養とカテーテル先端の細菌培養もします。

カテーテルを抜いてもなかなか解熱しないときは、感受性のある抗菌薬を投与することもあります。高カロリー輸液は、カンジダなどの真菌も生えやすいです。真菌が検出されたら、真菌性眼内炎のリスクがあるので、眼科受診をします。

感染経路は、末梢静脈栄養では特に刺入部が多いです。刺入部に発赤、腫脹、熱感などの徴候があれば、交換予定日前でもカテーテルを別の血管に入れ替えます。
CRBSIは予防が重要です。最も大事なのは不要な輸液をしないことと、