2024年3月公開

4．事例から知る看取りケアの実際(3)

1．最期まで関係者での話し合いができなかった看取り

タカシさん

男性、70代、妻と二人暮らし

疾患：膵臓がん、肝転移

2か月前にがんと診断。抗がん剤治療を受けるものの効果がなく、副作用で飲食ができなくなり緊急入院。入院するまでは本人の意向で脱水予防のための点滴を受けるため近医に通院されていました。

汲み取られなかった本人の意向

やがてタカシさんの退院が決まり、退院前カンファレンスが行われることになりました。カンファレンスの場で本人から「もうこれ以上治療は無理だと思う。早く家に帰りたい」と自宅退院の希望が示されました。

ところが、

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