2019/12/5
経腸栄養のバッグとチューブをつなぐコネクタの誤接続防止のために、国際規格(ISO 80369-3)に準じたものへの切り替えが促されているが、経腸栄養分野の小口径コネクタが新規格になることで、現場の混乱を懸念する声が多い。切り替え期間等については厚生労働省の「経腸栄養分野の小口径コネクタ製品の切替えについて」でまとめられており、ここではそのポイントを紹介する。
既存規格製品の出荷は、2021年11月末までとされている。そして、新規格製品と既存規格製品の長期混在を避けるため、製造販売業者は2019 年12 月以降に新規格製品の出荷を開始することが望ましいとされた。
新規格製品と既存規格製品ではコネクタの太さや形状が異なるため、相互に接続することができない。また、新規格製品では既存規格製品と接続の向き(オスメス(凸凹))が変更されている。新規格製品と既存規格製品の混同を防ぐため、新規格製品には「ISO 80369-3」を記載するなどの工夫を推奨している。
既存規格と新規格の違いや新規格の対象となる製品例は下記の通りである。なお、本ニュースの参照元資料では切り替え対象品目の一覧表も掲載している。
■既存規格と新規格の違い
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■新規格の対象となる製品の例(新規格製品に接続(併用)して使用する製品を含む)
経鼻栄養用カテーテル、経腸栄養投与セット、経腸栄養用延長チューブ、経腸栄養用活栓、胃瘻用カテーテル(PEGチューブ・ボタン)、注入器(栄養用)
注1)これらを含むキット・セット製品も新規格の対象となる
注2)バルーンインフレーションルーメンのコネクタや胃瘻用ボタンのコネクタ部及びこれに接続するチューブのコネクタは対象ではない
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なお、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)は、「切替え対象となる製品をリストアップし、各製品の販売開始時期を製造販売業者等に確認すること」、「誤接続を防止する観点から、対象となる製品を一斉に切り替える」ことを呼びかけている。
詳しくは、下記の独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)Webサイト参照
https://www.pmda.go.jp/files/000223250.pdf
https://www.pmda.go.jp/files/000230589.pdf
【この記事に関連するより新しいニュースがあります(2022年7月公開)】
●経腸栄養関連器具の新規格コネクタへの移行措置を一部見直しへ
—新規格製品の使用が困難な場合、一定の条件のもとで旧規格製品も使用可能に—
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