ナースができる!「食べられる」機能の見極めと摂食嚥下ケア
:嚥下調整食を使った食事摂取の進め方
群馬パース大学 看護実践教育センター
認定看護師教育課程 専任教員
板垣 卓美
2022年7月公開
ここでは、おいしさの構成要素としての“匂い”の重要性と、咀嚼や嚥下にとって鼻の呼吸路が開通していることの意義を説明します。
子どものころ、筆者はピーマンが苦手でした。当時は噛む度に鼻に抜けるような独特の苦みがどうしても好きになれませんでしたが、親に叱られないためにはこれを何とか食べ切る必要がありました。そこで筆者が子どもながらに編み出した方法が、鼻をつまんで食べることでした。これがなかなかに効果てきめんで、味自体を感じにくくなるため、ピーマンに限らず鼻をつまんである程度咀嚼した後に麦茶で流し込んでしまえば、苦手な食べ物はほとんど攻略することができました。こうした経験は、多かれ少なかれ皆さまもお持ちなのではないでしょうか。こうした経験がない方でも、風邪をひいて鼻が詰まっているときに食べる食事が味気なく感じるような経験ならばされているのではないでしょうか。
ここでお伝えしたいことは、おいしさや味わいを構成するものは「味」だけではないということです。飲食物の持つおいしさや味わいをフルに感じるためには「風味」がとても大切です。「風味」とはうまく言ったもので、「風の味」、つまり“匂い”です。
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