2024年11月更新(2020年1月公開)
2.摂食嚥下(えんげ)のメカニズム:命令嚥下(えんげ)と咀嚼嚥下(えんげ)
Part1-1で紹介した「とろみ水では誤嚥が起こらなかったのに、飲食物では誤嚥が起こってしまう」状況は、ヒトの成人の嚥下において、以下の2つでの過程が異なるからです。
- 1.水、もしくはそれに準じた液体などの丸飲み嚥下:命令嚥下
- 2.食物を咀嚼し、飲み込む動態:咀嚼嚥下
ヒトの摂食嚥下の生理として、前者は「4期モデル」「5期モデル」、後者は「プロセスモデル」と説明されます。
1.命令嚥下:「4期モデル」1(図2)
- 4期モデルは、嚥下をする際に食塊が解剖学的にどこに位置するかを基準として分けられています。食塊の場所によって分けられた各期が、時間的に重複することなく進んでいきます。
(文献1より引用)
- 1口腔準備期
- 口腔に水分を取り込んでから、舌の中央に配置し、飲み込みの準備をする時期です。
- 2口腔送り込み期
- 舌の中央の水分を咽頭に送り込む時期です。
- 3咽頭期
- 咽頭に送り込んだ水分を嚥下反射によって食道まで移送する時期です。
- 4食道期
- 水分を食道の蠕動運動や重力によって胃に運ぶ時期です。
2.命令嚥下:「5期モデル」2(図3)
リハビリテーション領域では、嚥下をより広く捉えるため、4期モデルに食事行動、いわゆる「先行期」を加えた5期モデルで示されます。先行期には、食物の認知と手や食具を用いて実際に口まで運ぶ行動も含まれます。
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