2020年1月公開
摂食嚥下障害患者は常に「窒息」「誤嚥性肺炎」といったリスクを伴うため、特に食物を用いた直接訓練を開始するときには、安全に訓練が進められるよう適切な環境に調整する必要があります。
摂食嚥下障害患者の多くは脳血管障害などの基礎疾患を伴うため、摂食嚥下ケアを行うときは、対象患者の病歴や、現在行われている治療状況について、スタッフ間で情報を共有しておく必要があります。
例えば、「覚醒状態に変動があるから、窒息の可能性が高くなる」「認知症で、食事に集中できない」「認知症で、詰め込んで食べる可能性がある」「誤嚥性肺炎の既往があるから、不顕性誤嚥のリスクが高まる」など、個々の症例に応じたリスク状態を確認しておく必要があります。
また、嚥下機能を評価するときや直接訓練を開始するときに、誤嚥や窒息といった不測の事態に備えて「スタッフが多く勤務する昼間を選択する」「専門的な知識を有した看護師が実施する」などの調整をします。
患者さん自身が摂食嚥下ケアを実施できる環境にあるかどうかを確認しましょう。
「覚醒状態はよいが食べる意思があるか?」「認知症の問題はないか?」「口腔内や咽頭の衛生状態はよいか?」「頸部や体幹の筋緊張は高くないか?」などがありますが、いずれにしても心身の準備を整えることが必要です。
特に高齢者では、脳血管障害による認知症や加齢による認知症などから、集中力の低下や注意障害が問題となることが多くあります。
嚥下することに集中できる環境調整として以下があります。
参考文献
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