2023年9月公開
off-HDエクササイズは、「監視型エクササイズ」と「非監視型エクササイズ」に分けられます。監視型エクササイズは、指導者の下、あるいはスタッフの見守りの中で行うものです。非監視型エクササイズは、ホームエクササイズなど施設を離れて自分で行うものです。監視型のメリットは、何かイベントが起こればすぐに対応でき、またフォームなどについてその場で指導や修正ができる点です。非監視型のメリットは、時間・場所・種目などすべてを自分で自由にできる点です。一方、監視型のデメリットは、時間と場所が施設の都合によって限定される点と、スポーツジムや介護施設などの社会資源を利用すれば、それなりに費用が発生する点などが挙げられます。非監視型のデメリットは、医療や運動に詳しい人間が近くにいないため、イベントへの対処やフォーム等のチェックができない点だと考えられます。
そうは言っても人生の大半を過ごすのは「家」です。運動療法開始後初期の段階では施設で監視型の運動を行い、その間にメディカルチェックで得られた運動処方を身体で覚えてもらって、その後徐々にホームエクササイズに移行するようにすべきだと考えられます。運動療法は長く継続的に行われて初めて効果があるものですから、最終的には一番長く過ごす家での運動に介入する必要性があると考えられます。
Part7透析患者の運動療法の実際②off-HDエクササイズ(透析時以外の運動療法)